巻頭言 第53回公益社団法人日本精神保健福祉士協会全国大会／第16回日本精神保健福祉士学会学術集会を振り返り、いま思うこと／平 則男
第53回公益社団法人日本精神保健福祉士協会全国大会・第16回日本精神保健福祉士学会学術集会 報告集
［特別講演］
精神保健医療福祉施策の動向／髙山 啓
［基調講演］
ソーシャルワーク実践の可視化を考える─精神保健福祉士の可視化の試みを中心に／古屋 龍太
［記念企画・シンポジウム］
ソーシャルワークの実践力を可視化する─地域をグランドデザインするために／関 建久・中島 康晴・門屋 充郎・平 則男・古屋 龍太
［特別企画・シンポジウム］
大阪から発信！ これからの精神保健医療福祉のビジョン─精神保健福祉士よ、大志を抱け！！
／河﨑 建人・田川 精二・籠本 孝雄・岩上 洋一・柏木 一惠・田村 綾子・木太 直人
［市民公開講座・シンポジウム］
自殺予防対策とソーシャルワーク─「いきる」を支える社会／上野 千佳・伊藤 次郎 ・江田 暁子・佐藤まどか・横山 北斗 ・金 文美
［分科会1］
（１）医療機関における役割の可視化
（２）精神医療の諸相
（３）地域移行
（４）司法領域の取り組み
（５）自殺対策
（６）当事者との協働
（７）資質向上の取り組み
［分科会2］
（１）地域社会へのアプローチ
（２）依存症者・発達障害者支援
（３）子供・若者支援
（４）多様な取り組み
（５）高齢者への支援
（６）委員会活動報告
（７）多様な実践、研究
［分科会の全体講評とまとめ］
［ポスターセッション］
［プレ企画］
1 当たり前の生活って？─社会保障を通して振り返る私たちのかかわり
2 challenge！ 精神保健福祉士の思考を可視化する─未来への存在意義を求めて
3 地域における包括的な相談支援体制の推進とソーシャルワーカーの役割
4 受け取りつなぐ人権擁護 ─人権センター、大和川病院事件、退促、そして共生社会の実現へ
■投稿規定
第53回公益社団法人日本精神保健福祉士協会全国大会／第16回日本精神保健福祉士学会学術集会を振り返り、いま思うこと
第53回公益社団法人日本精神保健福祉士協会全国大会／
第16回日本精神保健福祉士学会学術集会 全国大会・学術集会長
平 則男
大阪では38年ぶりの活気ある大会となりました。大会を終えてようやくいま万感の思いがこみあげてきます。
立地のいい開催地である大阪として、友和と研鑽そして記憶に残る大会にしたいと意気込み、不安に包まれるなか大会準備を始めました。事前に山口大会の詳細な運営や連携のとれたセッションを視察させていただいたことに感謝いたします。大会準備が進むなかで、全国大会の組織運営、大会規模や収支予算、大会の中長期プランや振り返り、大阪らしい全国大会を仕上げるためになど次々と宿題が積みあがっていきました。
なかでも、大会テーマ「ソーシャルワークを可視化する～未来への存在意義を求めて～」のコンセプトには多くの時間を費やしました。ソーシャルワークを可視化への定義や研究や文献も少ないうえ、これからの福祉社会では共生社会の実現が創造されるというなか、私たちは社会のニーズに応えるためにソーシャルワークの専門性や有効性を明らかにしソーシャルワークの存在意義や専門性を社会に発信したいという思いを本大会のコンセプトに込めました。大会のテーマはプレ企画、基調講演、記念企画・シンポジウム、分科会へと浸透し、多角的な議論が交わされたものと思っています。願わくば大阪大会の一企画にとどまることなく、「ソーシャルワークを可視化」が全国のフィールドで活かされソーシャルワークの専門性やエビデンスに寄与できることを期待しています。
おわりに大会準備が着々と進み佳境を迎えたころ不覚にも大会長が病床に就くことなり、大阪府支部・協会の運営委員会および事務局の皆様、本部事務局など関係者の皆様には多大なご心配とご負担をおかけしました。思いもかけない出来事が度重なるなか、皆様のお蔭で大過なく大会が成功裡に終えることができました。皆様には深く感謝を申し上げるとともに、受難を共にしていただきました古屋龍太氏には心よりお礼申し上げます。