日本精神医学ソーシャル・ワーカー協会宣言(第18回札幌大会)
―当面の基本方針について―


 日本精神医学ソーシャル・ワーカー協会は、1981年「提案委員会」報告を承認した。提案委員会報告は、これまで協会組織の存続を望む協会員の意志をうけつぎ、第12回大会以降、組織の最低限の機能維持をはかってきた協会の再出発にむけた大きな足がかりであり、協会の今日的集約であった。

 この提案委員会報告の作成作業は、協会員の労働実践への検討から始まり、組織をあげて対象者の立場に立つとは何かを明らかにしようとし、またその関わりの視点を求めつづけ、PSWの専門性・対象のおかれた状況・組織そのもののありかたの検索までおよんだ。

 そして、今日、私達の労働実践の終局目標を精神障害者の社会的復権の樹立とし、そのため「対象者の社会的復権と福祉のための専門的社会的活動」を推進することを任務とするという結論に到達した。

 対象者の社会的復権と福祉のための専門的社会的活動は、協会にあっては、現行精神衛生法や、精神医療行政、さらに対象者のおかれた現状への取組みとなって現れ、各会員の日常現場での実践と、その問題性を集約していくべきである。

 日本精神医学ソーシャル・ワーカー協会は、第18回札幌大会を契機として、協会および協会員が対象者の社会的復権と福祉のための専門的社会的活動を展開し、同時にこうした各会員の諸活動を保障する第1歩として、協会の法人化を準備し、もって組織としての社会的責任をより深めていくことをここに宣言する。

1982(昭和57)年6月26日

日本精神医学ソーシャル・ワーカー協会 全国理事会


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