報告

第36回基幹研修3&第43回更新研修

「第36回基幹研修3」「第43回更新研修」を奥道後壱湯の守(愛媛県)にて開催しました。日程は、基幹研修3が2018年2月24日(土)、25日(日)、更新研修が2018年2月25日(日)でした。ここでは、修了者から報告記事を掲載します。


<基幹研修3
     
河村講師による講義1 演習の様子 全体会発表の様子

・ PSWとして大事にすべきことのエッセンス

医療法人おくら会 藤戸病院(高知県)/経験年数14年 宮本 彰
(第36回基幹研修V修了者)

 2018年2月24・25日に愛媛県松山市の奥道後温泉にて開催された基幹研修3に参加しました。松山市の中心では春の訪れを告げる「椿まつり」が催される中、中四国地域からはもちろん、北は福井県や千葉県、南は鹿児島県からと、全国から45名の仲間が集まり共に研修の機会を持ちました。

 1日目は「専門性」や「制度・政策論」と講義中心、2日目は「実践論」と演習やピアスーパービジョンも交えたグループワーク中心で、PSWとしての実践をミクロ・メゾ・マクロの視点で振り返る貴重な機会となりました。
 「専門性」の講義では、倫理綱領やスーパービジョンの必要性の確認の他、講師自身の経験からクライエントとの立場性を深く考えさせられ、「制度・政策論」では、業務の中で感じる違和感、「おかしい」と思うことを素通りせずに言語化し、根拠に基づき社会に働きかけていくことがソーシャルワークの本分であることを事例も交えて学びました。また、「実践論」では、寄り添いながらクライエント自らが生活を組み立てていくこと、PSWが主導権を握っていることがないよう常に注意しておくことの大切さを再認識しました。
 演習やピアスーパービジョンでは経験年数も職域も様々な8名で、講義の内容を基にグループワークを行いました。困難に遭遇すると、ついつい解決策やノウハウを求めてしまい、プロセスや関わり、一緒に考えることなど、私たちがソーシャルワーカーであるための根本が置き去りにされていることがあります。教科書や講義で一方的に習うだけではなく、同じ立場の仲間たちと共感し、点検し合う、ピアスーパービジョンの必要性や意義を体験的に学ぶことができました。

 2009年に基幹研修1を受講し、今回の基幹研修3を受講するまでに随分時間がかかってしまいました。1を受講してから10年近くの時間が過ぎる中で、職場においても県協会においても立場や役割が変化し、否応なしに忙しくなってきています。日々が慌ただしく過ぎる中で、忙しさを理由にクライエントとの関わりをおざなりにしていないか、不全感や違和感を覚えつつも社会的に行動していくことにあきらめを持っていなかったか、など今回実践を振り返るヒントやきっかけを沢山いただきました。
 基幹研修の内容は、PSWとして大事にすべきことのエッセンスとして、普遍的な面が強調されています。普遍的だからこそ、研修を受けるタイミングや抱えている状況や環境によって、少しずつ印象に残るメッセージが変わってきます。今回の研修は「今」の私に必要な学びと実践の後押しをしてくれました。ありがとうございました。


<更新研修>
     
岡本講師による講義「SW論」 演習の様子 全体会の様子

※ご報告いただいた方のご所属名と経験年数は、研修受講時の情報で掲載しています。


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