報告

第3回基幹研修23を受講して

第3回基幹研修23)」を西南女学院大学にて開催しました。日程は、基幹研修2が2009年6月27日(土)、基幹研修3が2009年6月27日(土)、28日(日)でした。ここでは、それぞれの修了者から報告記事を掲載します。

基幹研修3
       
金子講師による講義2 演習の様子 全体会での各班発表 修了証書の授与
基幹研修2
       
木下講師による講義1 今村講師による講義2 演習の様子 集合写真

<基幹研修3

・ 精神保健福祉士の実践での視点

医療法人とよみ会 生活訓練施設フライハイム(大分県) 精神保健福祉士 白石 一徳

 基幹研修3は、自分を見つめ直す振り返りや自己研鑽の重要性、またソーシャルな視点を持ち、実践していくということを強く意識することができた研修でした。所属機関での日々の業務に追われ、意識することを忘れがちな中で、各講義の内容の深さとそれを踏まえた演習、さらにはグループワークと研修の各内容が充実し集中できたことがソーシャルワーカーとして忘れていたものを呼び起こしてくれたように思えます。クライエントのニーズから始まるかかわりは、次第に地域や社会に向けられ、制度、政策にまで視点を広げてゆき実践へつなげること。それはソーシャルアクションとして、精神保健福祉士の社会的役割に求められる期待につながることだと再確認しました。

 講義1「精神保健福祉士の専門性3」、講義2「精神保健福祉制度・政策論2」、講義3「精神保健福祉士の実践論3」はテキストだけでは補えない内容を各講師の方から実践や経験を含んだ内容で講義していただきました。政策論2を講義していただいた県立広島大学の金子教授が行っていた情報収集の方法は、すぐに実践可能なものもあり、自分の意識を変えていかなければいけないと感じました。また実践論3でも、今後精神保健福祉士として期待される役割を地域社会の中で、知識・技術をベースとした専門職として、コミュニティーワークを通じクライエントの生活環境に、いかにアプローチしていくか、事例を紹介していただき、これから自分が行わなければならない目標や課題がみえてきました。それに伴いコミュニティーワークの実践が高まると所属機関以外の活動や業務が増えていくことにも留意しておかなければならないとおしゃっていました。演習、事例検討は、これらの講義123で得たものとソーシャルな視点を意識しながら、全員の事例より共通の認識のテーマとして「精神保健福祉士の実践での視点」としました。各事例をクライエントとのかかわりから出発する実践と捉え、ミクロでのかかわりの視点、メゾでの視点、またマクロでの視点と、ソーシャルな視点を意識することのできる3時間でした。

 終わりに久し振りに熱気ある研修会に参加できたことに感謝しています。普段一息つくこと、立ち止まること、また振り返ることを忘れている毎日を変えてみたいと思いました。生涯研修制度実施担当特命理事の田村常任理事から「最も重要なことは明日から実践することです。」との言葉が深く胸に響きました。

 自己研鑽、再確認することを学び、5年後自分がどれだけ実践できているか、次回の研修で確認したいと思います。ありがとうございました。


<基幹研修2

・ 足元を確かめる 〜基幹研修2に参加して〜

医療法人聖峰会 田主丸中央病院(福岡県) 精神保健福祉士 羽野 宏美

 2009年6月27日に開催された第3回基幹研修2を受講しました。日々の業務に追われ、なおざりになりがちな部分をきちんと振り返る良い機会でした。

<精神保健福祉士の専門性2
 社会情勢により求められるものが多様化したこと、ニーズの変化に柔軟に対応していくことの必要性を感じました。「関わりの質は変わらないが、技術は変わっていく」これは精神保健福祉士としてのアイデンティティに通じるものがあると思います。

<精神保健福祉制度・政策論1
 社会福祉学が根幹あることを踏まえ、精神保健福祉士としての役割や制度政策を活用し、状況に応じて変えていくことの大切さを感じました。また当事者への還元方法や地位の向上について考えることも同様に大切なことだと学びました。

<精神保健福祉士の実践論2
 「専門性に裏打ちされた実践の意味」について。専門職としてなにができるか(提供できるか)を振り返ることができました。かかわりの中でソーシャルワークを実践していくためにも意識することや振り返ることの大切さを感じました。

<演習2
 「精神保健福祉士の専門性とは」をテーマにグループディスカッションを行いました。グループワークの中で、参加メンバーがそれぞれの実践の中での迷い・ジレンマ・不全感を語り合い、得るものが多くとてもよかったです。自分自身が迷っており、この場で同じ仲間に話を聞いていただき進むことができそうです。そしてこの研修に参加したことにより日ごろの業務を確認することができることはもちろん、刺激を受けモチベーションを保つことや迷いながらも進んでいこうという意欲がわいてきました。立ち止まり自分を見つめ進んでいくこと、足元を確かめることの必要性を強く感じました。

 この基幹研修2に参加し、上記以外にもたくさんのことを得ることができました。消化しきれない部分もありますが、それをこれからの業務で確かめながら活かしていきたいと思います。日々の業務のなか、ゆれながらゆるぎないものを確保していきたいです。


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