第59回公益社団法人日本精神保健福祉士協会全国大会・第23回日本精神保健福祉士学会学術集会

プログラムProgram

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一部調整中、または変更になる場合がありますことをご了承ください。

プログラム一覧(敬称略)

9月27日(金)プレ企画、第59回全国大会・第23回学術集会(1日目)
9:15 受付
10:00 プレ企画1 発災!その時どう動く?!-神戸発祥防災カードゲーム『クロスロード』を体験しよう-
プレ企画2 価値観を「ひらく」-権利の擁護と侵害についてようさん語ろう-
プレ企画3 多様性(カラフル)ある未来をひらく-兵庫から発信!ピア活動を通じて-
プレ企画4 ヤングケアラー支援に必要なこと〜精神保健福祉士がそれぞれの現場でニーズに応えるには
プレ企画5 NO PASSION! NO ACTION!!―花開け!地域を耕し未来を育むソーシャルアクション―
プレ企画6 入院者訪問支援事業がスタートする今、精神科入院者の権利擁護のためにできること
12:00 休憩
13:00 開会式
13:40 特別講演 精神保健医療福祉施策の動向(仮)
(講師)厚生労働省(予定)
14:30 休憩
14:40 基調講演 障害者権利条約からひらく-総括所見から問いかける 私達は何をすべきか-
(講師)藤井 克徳(特定非営利活動法人日本障害者協議会 代表、きょうされん 専務理事)
15:30 休憩
15:40 記念企画 自分をひらく 地域へひらく 未来がひらく-それぞれの改革に必要なこと-
(登壇者)
シンポジスト:増田 一世(特定非営利活動法人日本障害者協議会 常務理事、公益社団法人やどかりの里 理事長)
パネリスト:藤井 克徳(特定非営利活動法人日本障害者協議会 代表、きょうされん 専務理事)他
17:40 移動
19:00 懇親会
21:00 1日目終了
9月28日(土)第59回全国大会・第23回学術集会(2日目)
9:15 受付
9:45 分科会1(7分科会)
1―A 司法ソーシャルワークの可能性
1―B 子ども家庭・若者支援
1―C さまざまな実践の取組み
1―D 退院支援
1―E 精神障害者の権利の擁護
1―F 養成教育・継続教育
1―G 実践を振り返り役割・課題を探る
ポスター展示
12:15 休憩 ポスターセッション
13:15 分科会2(6分科会)
2-A 自殺予防・未遂者支援
2-B 拓く・啓く
2-C 児童・生徒・学生の支援
2-D 多様なフィールドでの精神保健福祉士の役割・業務
2-E 場づくり・ネットワーキング
2-F ピア・共同創造・家族支援
ポスター展示
市民公開講座 国道沿いで、だいじょうぶ100回
(時間)13:15~14:45
(講師)岸田 奈美
(内容)家族や家族の障害について
15:45 休憩
16:00 閉会式
16:30 2日目終了

9月27日、28日に実施する物販展示の詳細へリンク

プログラム詳細(敬称略)

9月27日(金)プレ企画、第59回全国大会・第23回学術集会(1日目)
プレ企画1 発災!その時どう動く?!-神戸発祥防災カードゲーム『クロスロード』を体験しよう-
日時 9/27(金)10:00~12:00
 定員  70名    
 形式  ワークショップ    
登壇者 【ファシリテーター】
桑原 潤 (神戸クロスロード研究会)
内容  1995年の阪神・淡路大震災から、来年で30年を迎えます。
プレ企画1では、『クロスロード』という防災カードゲームを使って、災害時のソーシャルワークについて、そこに伴うであろうジレンマや意見、経験、価値観をチームで共有し、一緒に考えます。
 『クロスロード』は、文部科学省の研究プロジェクトとして、阪神・淡路大震災のときの「実話」をもとに、ゲーム型の教材として開発したものです。参加者は、神戸市職員が実際に対応した難しい状況判断を、自らの問題として考え、YES/NOで自分の考えを示したうえで、判断の根拠となった経験や考え方、知恵の交換・共有を行います。
 研修では「正解」を求めがちですが、『クロスロード』では、災害対応において必ずしも「正解」があるとは限らないこと、また、過去の事例が常に「正解」ではないことを学びます。そして、単一の正解を求めるのではなく「それぞれの災害対応の場面で自分のこととして誠実に考え対応すること、そのためには災害が起こる前から考えておくことが重要」と気づくこと、そして、様々な意見や価値観を参加者同士が共有することを目的としています。
 ゲーム形式で進めるので、グループワークが苦手な方も、ゲームを楽しみながら、「自分の意見を言わないといけない」と気負うことなく、自然に「ちゃんと聴く&ちゃんと話す」ことを体感し、実践していただけます。また、災害時の対応だけでなく、日々の実践において生じる困った場面や迷った場面についても考えていただきます。
 『クロスロード(CROSSROAD)』には、2つの意味が込められています。1つは「重大な分かれ道、人生の岐路」、もう1つは「人と人が出会う場所、活動場所」です。
 このゲームを通して、各自が類似した場面を体験していることが多いことを確認し、マニュアルにできない部分を高めあっていくことで、この仕事の面白みや旨みを感じ取っていけたら嬉しいです。そしてこの『クロスロード』が全国に広がっていくようにと願っています。

 『災害時のソーシャルワークは、平常時のソーシャルワークの延長線上にある。』
さあ、あなたなら、どうする?さあ、あなたも、一緒にひらこう!
プレ企画2 価値観を「ひらく」-権利の擁護と侵害についてようさん語ろう-
日時 9/27(金)10:00~12:00
定員 80名
形式 シンポジウム・グループワーク
登壇者 【実践報告】
雑賀 亘介(神戸市西区 保健福祉部 保健福祉課 こども家庭支援室)
新銀 輝子(公益社団法人兵庫県精神福祉家族会連合会)
沖田 修司(医療法人敬生会 神戸白鷺病院)
児島 久仁子(神戸保護観察所)
宇都宮 真奈(医療法人財団光明会 明石こころのホスピタル)

【司会】
後藤 謹武(明石市基幹相談支援センター兼虐待防止センター)
内容  本プレ企画は、各職域からの実践報告と参加者との対話をとおして、「権利の擁護と侵害」について考えます。
 「精神保健福祉士業務指針 第3版」の「精神保健福祉士の価値と理念」の項では、「精神保健福祉士の倫理綱領」前文(われわれ精神保健福祉士は、個人としての尊厳を尊び、人と環境の関係を捉える視点を持ち、共生社会の実現をめざし、社会福祉学を基盤とする精神保健福祉士の価値・理論・実践をもって精神保健福祉の向上に努めるとともに、クライエントの社会的復権・権利擁護と福祉のための専門的・社会的活動を行う専門職としての資質の向上に努め、誠実に倫理綱領に基づく責務を担う)を示したうえで、「精神保健福祉士がさまざまな業務を行ううえで、倫理綱領と合致しない言動があるとすれば、それは精神保健福祉士の価値と理念に基づく実践から逸脱しており、それはもはや『精神保健福祉士の業務』とはいえない。」と断言しています。
 わたしたち精神保健福祉士は、本人の希望を何より重視し、本人が希望する生活の実現に向けて、本人が自ら選択し、自分の暮らしや生き方を自分でコントロールできるように、さまざまな合理的配慮を提供し、積極的な権利擁護に取り組んでいます。しかし、“本人が望む”ものではなく“支援者が望む”支援になっていることはないでしょうか。換言すれば「精神保健福祉士の行為が、結果として本人の権利を侵害している場合もあるのではないか」という問題提起です。
 例えば、被虐待、自殺未遂の反復や深刻なセルフネグレクトなど現実の危機状況が発生している場合は、本人の希望に反していても、一刻も早く権利が侵害されている状況から脱却できるよう、必要性、緊急性、相当性を検討したうえで、法的な保護(例:非自発的入院制度や成年後見制度の市町村長申立など)も含めたあらゆる手立てを尽くして迅速に介入することが求められます。つまり、本人の権利を擁護するためには、時に「客観的な最善の利益」という考え方に即した代理代行決定も選択する必要があります。また、本人の希望と相反する家族・親族の要望や所属組織をはじめとする社会からの要請(役割期待)に直面することもあり、現場では、このような現実とも向き合わなければなりません。
 これらを踏まえて、わたしたちの思いや葛藤について、この播磨の地でようさん(たくさん)語り合い、精神保健福祉士が行うあらゆる業務において共通して貫くべき価値と理念について再考する場としたいと思います。
プレ企画3 多様性(カラフル)ある未来をひらく-兵庫から発信!ピア活動を通じて-
日時 9/27(金)10:00~12:00
定員 80名
形式 講演・シンポジウム
登壇者  ◆報告
長濱 佳子・竹原 紀夫(リカバリーカレッジ神戸)
早川 紗耶香(地域生活支援センター ポルタ)〈調整中〉ピアサポーター他3名
谷 友紀子(医療法人敬愛会 生活支援センターほおずき)〈調整中〉ピアサポーター2名

◆シンポジウム
【シンポジスト】
長濱 佳子・竹原 紀夫(リカバリーカレッジ神戸)
早川 紗耶香(地域生活支援センター ポルタ)
谷 友紀子(医療法人敬愛会 生活支援センターほおずき)

【コーディネーター】
彼谷 哲志(特定非営利活動法人あすなろ 相談支援事業所あすなろ/近畿ピアスタッフ・ピアサポーターの集い)

【司会・進行】
田口 弥生(加古川市障がい者基幹相談支援センター)
橋本 和宏(大植病院)
内容  障害者総合支援法における「令和3年度障害福祉サービス等報酬改定」では、厚生労働省はピアサポートを「自ら障害や疾病の経験を持ち、その経験を活かしながら、他の障害や疾病のある障害者のための支援を行うもの」と定義しています。そして障害者同士の支援について、「利用者と同じ目線で相談・助言等を行うことで、利用者本人の自立に向けた意欲向上、地域生活を続ける上での不安解消などに効果が高いと考えられる。」とその効果を明示し、地域移行・地域定着支援にて「ピアサポート体制加算」が創設されました。ピアサポーターと精神保健福祉士の協働のための体制が整いはじめています。

 そして今、ピアの活動や活躍は、地域移行・地域定着に留まらず、精神保健福祉分野を超えた社会のなかでピア自らが活躍する場や居場所をきり拓いていくに至っています。

 本プレ企画では、色鮮やかで豊かな多様性(カラフル)のある活動や活躍(地域移行支援、多様なピア活動、ピアと専門職の垣根のなく共に学ぶリカバリーの活動など)について、県内の3事業所より報告していただきます。そのなかでは、「きょうどう:協働・共同・協同」をキーワードに、ピアと精神保健福祉士が、一社会人として働くこと、一当事者として活動すること、一地域住民として活動することにおいて、それぞれの考えや思いについて意見交換をしながら互いにより良い関係性の構築を考えます。また、お互いの専門性における立場や役割、機能、考えや思いがその都度、柔軟に歩み寄り交わされていくことの必要性や、今後の新しい取り組みの可能性についても触れていきたいと考えています。

 当日は、登壇者のピアの方々と精神保健福祉士が、共にこの企画を作り上げてきた集大成と、その「きょうどう」の率直な意見を聞ける機会となっております。そこには、参加者の皆さんと共に学ぼうとする姿勢によってうまれる暖かい雰囲気のなかで作りあげられる「きょうどう」の時間を会場にいるすべての方々と体感・共有できることを楽しみにしております。
 参加者の皆様にピアと精神保健福祉士の出会いの場やそこでの「きょうどう」の報告から、多くの魅力や可能性、また気づきや考えるきっかけをお持ち帰りいただき、今後の更なるピアと精神保健福祉士や専門職の多様性(カラフル)ある活動や活躍の未来をひらく担い手の一員としてご活躍していただけることを期待しております。
プレ企画4 ヤングケアラー支援に必要なこと〜精神保健福祉士がそれぞれの現場でニーズに応えるには
日時 9/27(金)10:00~12:00
定員 調整中
形式 シンポジウム
登壇者 【シンポジスト】
森田 久美子(立正大学)※録画
西隈 亜紀(NPO法人東京フレンズ)
高口 恵美(福岡県教育委員会/スクールソーシャルワーカー) 
長沼 葉月(東京都立大学)
仲田 海人(ケアラー当事者の立場から) 

【コーディネータ―】
山本 由紀(国際医療福祉大学)
内容  精神保健福祉領域の家族には当事者の療養を支えるキーパーソンとしての役割期待が強い一方、近年ではケアラーとして家族自身の困難に焦点をあてた家族支援の重要性が強調されるようになっています。なかでも精神障害を抱える親と暮らすこどもたちの多様な生きづらさはすでに知られているところです。ですがこれまで、家族を直接支援する施策もないなか、こども家庭に配慮した当事者への支援もこどもへの直接支援もこども領域の関係機関との連携も、十分とは言えなかったのではないでしょうか。今日、精神障害などの問題を抱える親や兄弟のいるこどもの困難は、支援を受ける権利を表すヤングケアラーという言葉とともに焦点が当てられるようになりました。国はこども家庭庁を中心にヤングケアラーについての施策を作り始めています。が、精神障害を持つ家族のいるこども家庭への支援は、児童福祉領域にはおさまらない多様なニーズを持つ、施策のはざまにある問題です。
 これに対し、子ども・若者・家族支援委員会は2023年構成員に向けて「精神保健福祉士のヤングケアラーへの認識と対応」に関する意識調査を行いました。ヤングケアラーについてこども支援の場にいなくても、その存在に気づく人は気づく、という傾向がありました。そして支援を始めるもののその先の資源や連携の仕組みの不十分さを嘆いていました。こどもの役割を超えて親の危機介入や症状に対応している傾向、一方思春期のこどもにはメンタルヘルスの問題が生じていく傾向なども見えていました。我々精神保健福祉士は精神障害を持つ当事者への支援だけでなく、その背後にいるこどもたちにも目を向け、ニーズをキャッチして必要な支援につなげる役割が期待されています。
 本シンポジウムでは、委員会が行ったこれまでの活動やこの調査からの考察を基調として、学校現場から、学術的な立場から、そしてかつてヤングケアラーだった立場の方から、見える課題をそれぞれお話いただき、皆様と一緒にさらに深めて考えていきたいと思っています。
  1. 基調メッセージ:調査から見える精神保健福祉士のヤングケアラーへの認識と対応
  2. 調査から考える現場の精神保健福祉士に求められるこども支援
  3. 学校現場の精神保健福祉士が考えるヤングケアラー支援
  4. メンタルヘルスの課題のある親と暮らすこどものニーズ
  5. ケアラー当事者(兄弟ケアラー)から、ヤングでは終わらないヤングケアラーの体験
 その後、フロアを交えて意見交換の時間を持ちます。
プレ企画5 NO PASSION! NO ACTION!!―花開け!地域を耕し未来を育むソーシャルアクション―
日時 9/27(金)10:00~12:00
定員 調整中
形式 講演・シンポジウム
登壇者 【講師】
小沼 聖治(聖学院大学 心理福祉学部 心理福祉学科)

【シンポジスト】
岸田 耕二(社会福祉法人すいせい 理事長)
知名 純子(医療法人博友会 まるいクリニック)
白澤 珠理(医療法人常清会 相談支援事業所ドライブ)

【コーディネーター】
伊井 統章(株式会社アソシア アソシアソーシャルサポート)
内容  精神障害のある人々へのスティグマ解消やメンタルヘルスの普及啓発、「精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築」を目指すために、ソーシャルアクションの視点や実践は必要不可欠です。
 私たち精神保健福祉士が所属機関でできるアクションは、小さいものかもしれません。しかし、一人ひとりのアクションの力が結集したとき、それらは地域を変え、精神保健福祉の未来を変える可能性を秘めていると私たちは信じています。
そこで、各地域・所属機関・立場だからこそできる「ソーシャルアクションの第一歩」を踏み出していただきたいという思いを込め企画しました。
 話題提供では、ソーシャルアクションの現状や課題をふまえ、精神保健福祉士に求められる視点や役割を再確認します。シンポジウムでは、所属機関の機能や専門職団体のネットワークを活かし、時には立場を越えたソーシャルアクションの実践報告を行います。
 「ソーシャルアクションの必要性を感じているが、具体的な方法が分からない」「自分にできるアクションは何かを見つけたい」など、もやもやしている方から熱意のある方まで、ほんの少しでもアクションについて考えてみたいと思ったアナタのご参加を心よりお待ちしています。
本企画を通じて、自分だからこそできる明日からのアクションを一緒に考えてみませんか。

◇企画内容(予定)
◆話題提供
「当事者や家族の想いをかたちにつなげるソーシャルアクションのために―実践モデルの深化と普及啓発を目指して―」

◆シンポジウム
「仲間とともに!!私のソーシャルアクション・ストーリー」
【実践報告:それぞれの立場からの取り組み】
1.精神保健福祉士として・法人としてのソーシャルアクション
2.日本精神保健福祉士協会支部としてのソーシャルアクション
3.精神保健福祉士として・市民活動としてのソーシャルアクション

<実践報告の主なテーマ>
1)ソーシャルアクション実践の概要
2)ソーシャルアクションの問題意識から実践へと至る原動力とプロセス
3)ともにソーシャルアクションを展開する仲間づくり
4)ソーシャルアクションの継続力を支えたもの

【シンポジストとの対談】
1. 私たちにとっての「ソーシャルアクションとは」
2.ソーシャルアクションを始めたいと考えている人たちへのメッセージ
プレ企画6 入院者訪問支援事業がスタートする今、精神科入院者の権利擁護のためにできること
日時 9/27(金)10:00~12:00
定員 調整中
形式 シンポジウム・グループディスカッション
登壇者 【シンポジスト】
齊藤 由美(一般社団法人おかやま精神医療アドボケイトセンター 代表理事/川崎医療福祉大学)
木本 達男(一般社団法人おかやま精神医療アドボケイトセンター)
鹿内 清和(NPO法人どさんこコロ 理事/一般社団法人Fun Zone Project 理事)
西川 健一(認定NPO法人大阪精神医療人権センター/おおつ障害者の生活と労働協議会)
稲川 洋(KP神奈川精神医療人権センター/藤沢市家族会きららの会)
矢ヶ崎 洋恵(KP神奈川精神医療人権センター)
横山 紗亜耶(東京大学 総合文化研究科 博士後期課程)

【コーディネーター・指定コメント】
竹端 寛(兵庫県立大学 環境人間学部 教授)
内容   令和6年4月から始まった入院者訪問支援事業。精神科病院に入院中の方の権利擁護と退院促進を大きく進展させる重要な取り組みとして認識されている一方で、具体的にどのように事業を進めればいいのか、悩みを抱える現場も少なくありません。そこで本シンポジウムでは、事業開始まもない準備期間の今、精神保健福祉士にできることを、各地の先行実施事例や、精神医療人権センターにおける全国のネットワークづくりの事例から考えます。
 全国各地に設立されつつある精神医療人権センターでは、精神科に入院中の方を主な対象として権利擁護活動を行ってきました。各地の人権センターのなかには、30年以上権利擁護活動に携わっている団体もあれば、設立まもない団体もあります。どの団体も、入院中の方を訪問できるようになるまでには、いろいろな苦労と工夫がありました。このような活動が、入院者訪問支援事業に本格的に取り組める体制がまだ整っていない地域でも、精神保健福祉士一人ひとりが、入院中の方の権利擁護のためにできることのヒントとなればと思い、このプレ企画を作りました。

◆シンポジウム
(1)おかやま精神医療アドボケイトセンター(岡山)からは、入院者訪問支援事業を先行実施している地域におけるこれまでの取り組み、(2)どさんこコロ(北海道)からは、精神科に入院中の方に向けた電話相談の取り組み、(3)大阪精神医療人権センター(大阪)からは、精神科に入院中の方への面会活動、(4)KP神奈川精神医療人権センター(神奈川)からは、精神科病院への訪問活動、(5)各地の人権センターの活動で活用されている「精神保健福祉資料(630調査)」の請求の流れや、全国の人権センターのネットワークづくりについても報告します。

◆グループディスカッション
 精神保健福祉士としての日々の実践と権利擁護について意見交換を行います。

◆指定コメント
 最後に、コーディネーターの竹端寛先生より、総括のコメントをいただきます。
特別講演 精神保健医療福祉施策の動向(仮)
時間 13:40~14:30
会場 アクリエひめじ(姫路市文化コンベンションセンター)大ホール
講師 厚生労働省(予定)
内容  最近の精神保健福祉施策についてご説明いただく予定です。
基調講演 障害者権利条約からひらく-総括所見から問いかける 私達は何をすべきか-
時間 14:40~15:30
会場 アクリエひめじ(姫路市文化コンベンションセンター)大ホール
講師 藤井 克徳(特定非営利活動法人日本障害者協議会 代表、きょうされん 専務理事)
内容  2014年、日本は障害者権利条約の批准国となりました。同条約の第14条第1項には「いかなる場合においても自由の剥奪が障害の存在によって正当化されない」と規定されています。2022年8月、国連欧州本部(スイス・ジュネーブ)にて開催された障害者権利委員会(ジュネーブ会議)の対日審査で、日本の精神保健福祉の状況に関して様々な厳しい評価がされ、その1つとして、精神科病院への強制入院を可能にしている法律は条約に違反していると廃止を求める勧告(総括所見)が出されたことは記憶に新しいかと思います。
 ジュネーブ会議へ傍聴団として参加された藤井氏をお招きし、障害者権利条約から見えてくる日本の現状や精神科医療の構造的問題についてお話しいただき、現状に対して我々精神保健福祉士が専門職として何を考え、何をすべきか、新しい精神保健福祉を「ひらく」ために必要なことについて私たちへの期待を込めてご講演いただきます。
記念企画 自分をひらく 地域へひらく 未来がひらく-それぞれの改革に必要なこと-
時間 15:40~17:40
会場 アクリエひめじ(姫路市文化コンベンションセンター)大ホール
登壇者【シンポジスト】
増田 一世(特定非営利活動法人日本障害者協議会 常務理事、公益社団法人やどかりの里 理事長)

【パネリスト】
藤井 克徳(特定非営利活動法人日本障害者協議会 代表、きょうされん 専務理事)他
内容  ジュネーブ会議へ傍聴団として参加された増田氏に「世界から見た日本」という大きな観点からだけではなく、「メンバーとともに」考えてきたやどかりの里の活動や、ご自身のソーシャルワーカーとしてのあゆみについても、「『一人前のソーシャルワーカーになりたい』から始まった-対話・学習・運動がひらくもの-」と題しご講演いただきます。
また、パネリストの藤井氏にも、精神保健福祉の改革という大きな観点からだけではなく、未来に繋げるための私たちの小さな意識改革へのヒントについてお話いただきます。
 ディスカッションを通して、職能団体としてできること、また、大きなことを成すだけが大切な訳ではなく、それぞれが成長するために必要なこととは何か、ほんの小さなことでも一人ひとりが主体的に考える機会にしたいと思います。 
懇親会
時間 9月27日(金)19 :00~21:00(受付開始18:30)
会場 ホテル日航姫路 大宴会場 光琳(3F)
参加費 8,500円
定員 400名
内容 ひょうご五国(摂津・播磨・但馬・丹波・淡路)の名産を生かしたお料理を楽しんでもらいながら、全国の方々との親交を深める場になるよう準備しております。多くのご参加をお待ちしております。
9月28日(土)第59回全国大会・第23回学術集会(2日目)
市民公開企画 国道沿いで、だいじょうぶ100回
時間 13:15~14:15
会場 アクリエひめじ(姫路市文化コンベンションセンター)大ホール
講師 【講師】岸田 奈美(作家)
1991年生まれ。兵庫県神戸市出身。関西学院大学人間福祉学部社会起業学科在学中に株式会社ミライロの創業メンバーとして加入。10年に渡り広報部長を務めた後、作家として独立。自身の家族について綴ったエッセー『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』がドラマ化、Fobes「30UNDER30 Asia2021」選出やテレビ出演など活躍の場を広げている。
内容 父は他界、弟はダウン症、母は車いすユーザー。岸田奈美さんを取り巻く環境は果たして悲劇でしょうか。壮絶な日々を綴っているのに、どうして岸田奈美さんの文章を読むと笑ってしまうのでしょうか。そして、どうして心が温まり救われるように感じるのでしょうか。
その著書にはいつもユーモアがあふれ、悲劇を喜劇に変える言葉が詰まっています。
最新刊である『国道沿いで、だいじょうぶ100回』を題材にご講演いただき、落ち込んでいても、辛くても、様々な状況にある人が笑顔になれるような、頑張っている自分と大切な誰かに「だいじょうぶ」と言えるような、そんな時間を過ごしていただければと思います。

「いま、あの日に戻れたら。 国道沿いで、へたりこんで、泣いている母に会えたら。
『だいじょうぶ』って、100回言ったる。 100回言いながら、100回背中をなでる。
だいじょうぶ。 だいじょうぶやで。 なーんも、まちがってない。
良太を愛してることも、愛したいことも、ちゃんと知ってる。」

(『国道沿いで、だいじょうぶ100回』より)

9月27日、28日に実施する物販展示の詳細へリンク