退院後生活環境相談員研修資料〜退院後生活環境相談員の業務と視点を見直そう〜


編集:公益社団法人日本精神保健福祉士協会 精神医療・権利擁護委員会
発行:公益社団法人日本精神保健福祉士協会
2019年3月発行/2020年6月Ver.2発行


はじめに

 2014年4月に改正精神保健福祉法が施行され、5年が経ちました。法改正では、精神障害者の地域生活への移行を促進するため、精神障害者の医療に関する指針(大臣告示)の策定、保護者制度の廃止、医療保護入院の見直し、精神医療審査会に関する見直しが行われました。医療保護入院の見直しでは、医療保護入院者が本人の同意なく行われる入院であることを踏まえ、本人の人権擁護の観点から可能な限り早期治療・早期退院ができるよう、精神科病院の管理者に、医療保護入院者の退院後の生活環境に関する相談及び指導を行う者(精神保健福祉士等)の設置、地域援助事業者(入院者本人や家族からの相談に応じ必要な情報提供等を行う相談支援事業者等)との連携、退院促進のための体制整備(退院支援委員会の設置)が義務付けられました。
 退院後生活環境相談員の約7割は、精神保健福祉士が担っており、医療保護入院者の相談、地域援助事業者との連携、退院支援委員会の開催等、退院支援の中心的な役割を担っています。しかし、退院後生活環境相談員の選任にあたっては、精神保健福祉士であれば研修受講等の要件はなく、個人及び医療機関ごとで差が見られ、質の担保が図られているとは言えないのではないかという声が聞かれます。
 精神医療・権利擁護委員会では、精神医療における地域移行・長期入院の解消に向けた方策を検討する中で、精神保健福祉士が、退院後生活環境相談員の業務を担ううえで、必要な知識と視点を確認する機会を身近な地域で得られるようにすることが課題と考え、個々の質の向上のための研修プログラムとテキストを開発しました。
 研修のプログラムは、精神保健福祉施策の動向を確認したうえで、2016年度に退院促進委員会が作成した「精神保健福祉士のための退院後生活環境相談員実践ガイドライン(※)」(以下、ガイドライン)を活用し、入院時からのかかわり、面接とアセスメント、退院に向けた院内連携、地域との連携、退院支援委員会、定期病状報告書の作成等、講義と事例を用いた演習を交え、精神保健福祉士の役割や専門性に照らし、退院後生活環境相談員の視点と業務を確認できる構成となっています。テキストには、講義資料、演習事例、演習の進め方やポイントの解説等を盛り込み、各都道府県精神保健福祉士協会等(以下、都道府県協会)で研修を実施できる内容となっています。資料の電子データは本協会ウェブサイトからダウンロードし、加工して活用していただいても構いません。
 退院後生活環境相談員の役割は、権利擁護の視点を持ち、新たな長期入院の防止と社会的・長期入院者の退院支援です。この役割は、精神保健福祉士が担っている使命(ミッション)と同じであり、この制度を退院支援、地域生活支援に活かしていくことは、私たち精神保健福祉士の重要な実践課題です。本研修テキストとガイドラインを活用した研修を各都道府県協会や各地域で定期的に開催し、権利擁護、退院支援の取り組みを進めていただければ幸いです。

(※)精神保健福祉士のための退院後生活環境相談員実践ガイドラインは、2019年3月、精神医療・権利擁護委員会により改訂。

精神医療・権利擁護委員会 委員長 岩尾 貴


2020年6月発行Ver.2

■研修テキスト(Ver.2)

■講義用映写データ(Ver.2)

内容 ねらい(研修テキストP.2より) PowerPoint(個別DL)(※) 改訂 
講義T 退院後生活環境相談員の現状と求められるもの 今後、国が目指す精神保健福祉の方向性を理解し、そのうえで本協会が求める相談員像を理解する。 ダウンロード(362KB) Ver1と同じ
演習T 入院の業務とアセスメント 事務的な作業が多い期間の中でも、早期から退院に向けての取り組みを開始することを理解する。また、本人を理解し、本人と地域支援者がつながりを作れるような働きかける必要性の意識を持つことを理解する。 ダウンロード(152KB)  改訂あり
演習U 退院に向けての取り組み 退院後の生活を見据え、院内多職種との連携のほか、地域援助事業者に積極的に介入を求めていくことを理解する。 ダウンロード(157KB)  改訂あり
演習V 退院支援委員会 ロールプレイを用い、退院支援委員会を開催するうえで大切にすべきことを理解する。 ダウンロード(175KB) 改訂あり
講義U 退院後生活環境相談員が大切にしたい視点 相談員としての取り組みの積み重ねが、ニューロングステイの予防とオールドロングステイの解消を達成する。 ダウンロード(98KB) Ver1と同じ

※本データを改変して使用する場合には、元データは本協会配布データであり、その上で変更して使用している旨必ずご明記ください。


2019年3月発行Ver.1

■研修テキスト

■講義用映写データ

内容 ねらい(研修テキストP.2より) PowerPoint(個別DL)(※)
講義T 退院後生活環境相談員の現状と求められるもの 今後、国が目指す精神保健福祉の方向性を理解し、そのうえで本協会が求める相談員像を理解する。 ダウンロード(362KB)
演習T 入院時及び入院から7日以内の業務 事務的な作業が多い期間でも、早期から退院に向けての取り組みを開始し、地域とのつながりを作る意識を持つことを理解する。 ダウンロード(122KB)
演習U 面接とアセスメント 本人を理解することの意味を理解する。 ダウンロード(92KB)
演習V 退院に向けての取り組み 退院後の生活を見据え、院内多職種との連携のほか、地域援助事業者に積極的に介入を求めていくことを理解する。 ダウンロード(168KB)
演習W 退院支援委員会 ロールプレイを用い、退院支援委員会を開催するうえで大切にすべきことを理解する。 ダウンロード(179KB)
講義U 退院後生活環境相談員が大切にしたい視点 相談員としての取り組みの積み重ねが、ニューロングステイの予防とオールドロングステイの解消を達成する。 ダウンロード(98KB)

※本データを改変して使用する場合には、元データは本協会配布データであり、その上で変更して使用している旨必ずご明記ください。


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